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☆「じいちゃんとけんだま」☆
2006-02-05 Sun 20:45
突然ですが、ここいらでちょくちょく小説を載せていきたいと思います(^-^)
少しずつ、連載のような形で更新していきたいと思いますのでよろしくお願いします!

           
      
        「じいちゃんとけんだま」  [Ⅰ]
              
 僕のじいちゃんはけん玉の名人だった。
 名人というには多少技がシンプル過ぎるかもしれないが、僕にとってじいちゃんは誰に何と言われようとも“けん玉の名人”以外の何者でもなかった。

 
僕の父さんは4男坊で、結婚してもなかなか子供が出来なかった。
やっとのことで姉ちゃんが産まれたのも35歳の頃で、僕が産まれたのはそれから4年後の事だった。だから小学校に上がる頃には、じいちゃんは既に小刻みに手が震える歳になっていた。
 
 「どうだ、謙太。じいちゃんはすごいだろう」

 長い長い年月の間に深い皺が刻まれたその手と顔は、何か複雑に細工を施された木彫りの彫刻のようでもあり、計り知れない歴史と温かみが感じられる芸術品の様でもある。硬くざらざらした大きな手とは裏腹に、意外にも頬の皮膚は柔らかさを残したままで、多くの老人たちが前のめりに歩き始める年頃の中であっても彼の背筋はピンと張られたままだった。
 
 「じいちゃんが謙太くらいの時はな、この辺の子供達の中で一番上手かったんだぞ。みんながじいちゃん目指して練習したもんだ」
 
 無邪気な笑顔でけん玉を操りながら幾度と無く繰り返された自慢話がどこまで本当だったかは定かではないが、じいちゃんは紛いも無く正月や盆にしか会うことのない僕だけのヒーローだった。

            <続く>

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